稲城について(1)水田と谷戸の話

 前回の続きです。今回は三沢川放水路から稲城の市街地まで向かいます。稲城市は今、開発問題で揺れています。

稲城の田んぼ。稲城市の農家は2012年度280戸で、20年前の1990年より101戸も減っています。





 平成18年度土地利用現況調査結果の概要 第2章−土地建物の概要_1土地利用の概要第三次稲城市農業基本計画第3章を基に製作。稲城市の面積は1,797ha、目黒区の面積は1,470haと稲城市と比べると少しい小さいです。稲城市は目黒区と比べ森林や農地の割合がとても多いのですが、宅地は圧倒的に目黒区が多いです。 “その他”には商業施設、道路や公園などが含まれています。
 面積がほぼ同じの新宿区(1,823ha)と比べたかったのですが、インターネット上に資料がなかったので目黒区と比べました。もっと探せば見つかるでしょうが…



 ちなみに世田谷区の面積は58.08 km²です。 平成23年度土地利用現況調査(報告書)(PDF形式 857キロバイト)を基に製作。世田谷区の農地は約110haで、稲城市の農地は約150haです。また、世田谷区の原野・森林は77.7haで、稲城市の山林は232.3haあります。ちなみに山林と原野の違いを大雑把に書くと、勝手に生えている植物が草か樹木かどうかです。


田んぼと言えばかかし、案山子といえば田んぼです。


 武蔵野の谷戸。完全に里山です。Googleマップではこの先まで道が描かれているのですが、ここで舗装が無くなっています。
 絶景があるこの谷戸の奥地まで進もうと思いましたが、近隣の住民が庭先にいらしゃったのと谷戸が個人の畑のような雰囲気だったので躊躇しました。


谷戸から流れ出ている小川。これを追ってみましょう。
稲城南山には谷戸がたくさんあります。

 坂道を上って、回り道をして追いかけます。途中アスファルトの舗装が意味をなさない道や砂利道を通ります。ここは電車が来たらすごい絵です。


 高架下のはしご式水路。さらに上流を追いかけようと思います。
稲城南山の数ある谷戸の一つです。

先ほどの場所から少し行くとここにも立ち入り禁止のお知らせが・・・・


坂道を下って市街地のほうに戻ります。



 三沢川に沿って進むと旧水路が現れました(稲城市百村1200付近)。この水路は空掘りでほとんど水路の意味をなしていないように見えますが、


下を見ると、パイプから水がこんこんとバケツに注ぎ、流れ出ています。


地図を見ると三日月型の流路になっています。このさき、本流に合流します。


筆者は右方向に進みます。


 稲城南山のふもとには行き止まりの標識がいっぱいあります。実は、歩行者だけが通り抜けることのできる道がいくつかあるのですが…


ある袋小路にあった飛び出し坊や“少女”。飛び出し、危ないですよ、非常に。







次回は久々のハイキング企画(?)です。