旧信越本線碓氷峠(1)

 
 きんもくせいの香る10月上旬になりました。
8月に行った碓氷峠は、信越本線の一部で平成9年に廃線された区間です。
 

 碓氷峠は、横川(群馬県)と軽井沢(長野県)のあいだにあり、現在、この区間は一日に9本JRバスによる代行が行われています。現在、新線はトロッコ列車の線路としてぶんかむら駅(横川駅付近の碓氷峠文化むら)から、峠の湯駅までの2.6kmが利用されています。また、この区間廃線復活計画があります。旧線1963年まで使用されていて、横川駅からめがね橋までの5.5kmがアプトの道として整備されています。


 本当はもっと旧信越本線碓氷峠を堪能したかったのですが時間がなくて、めがね橋から坂本ダム(碓氷湖)までの探検になってしまいました。旧信越本線碓氷峠は様々な書籍やガイドブックで紹介されている有名な鉄道遺産です。めがね橋製作に携わった土木技術者がイギリス人なので、橋はイギリス式のレンガ組です。





橋を山側から撮影。めがね橋の全ての橋脚の真ん中に橋梁の様なものの痕跡があります。

橋の上に登るための階段の中腹にあった何かの遺構。

新線を眺めます。新線は今すぐに走れるようになっています。

谷を眺めます。

6号トンネル。この先は立ち入り禁止です。

 6号トンネルの入り口にあるレンガ組と金具。この金具は、トンネル幕引きの幕の名残りです。トンネル内の機関車は急勾配のため時速8kmとかなり遅く進むうえ、暖まった煙は下から上へと流れるので、まるで煙突の中を機関車が走っているようでした。ですから、乗務員は窒息寸前でした。そこで、英人のリチャード・フランシス・トレヴィシックが考案したとされるグッズ製の幕と隧道番をトンネルの入り口に設置しました。隧道番は機関車がトンネルに入った瞬間にこの幕を引き、空気の流入を緩和しました。隧道番は24時間勤務1日交代制でした。

電線を通していたと思われる金具。

謎の番号が書いてあります。

5号トンネル内部。次回につづく。


現在、呑川 都立大学駅付近にあった水車と旧水路を調査中!遅くて11月中旬に投稿します。